その青年は PSP をやっていた。
イヤホンは胸のポケットから延びていた。
そうか、きっと胸のポケットには iPod Touch が入っていてスピーカーから音が出ているに違いない、そして彼はゲームに夢中でそれに気が付いていないのだ！周囲の視線にも…！
と思うことにした。
その青年は PSP の手を止めて顔を上げた。
音洩れの音楽に合わせて足でリズムを取り出した！駄目だこいつ…早くなんとかしないと…！
平和な国に生まれて良かった。
と思った。
朝のラッシュアワーの電車でビックリするくらいイヤホンから音洩れしている青年がいた。
生物学的に、研究の余地ありだと思います。まずは更なる観察からはじめよう。
というか、イヤホン（ヘッドフォン）のタイプによって漏れ易いとかあるよね。耳の裏に棒をひっかけて使う、「耳にぴったりフィット！」という嘘タイプのイヤホンだと、きっと青年がメーカーに騙されているだけに違いない。普通のイヤホンではまず漏れ得ない音量でも、平気で漏らすよあいつ。○○もらし。いや、そんなレベルの音量じゃないとは思うけど。
もしくは、実は無線ユニットに繋がっていて、PSPの音が流れているだけだったりとか。ハイテク恐るべし。在り得ない（事象が）。
そういえば、高校電車通学時代に「ラジカセを首からかけてるファンキーなおじさん(当社比)」に出会ったこともあった。
どうみてもラジカセでカセットテープであり、なんど耳を澄ませてもスピーカーから音が出てた。
もちろん、バンダナもしてた。